夜の桜

今年は桜が咲いたかと思ったら、風がずいぶんと強かったり、急に寒さが戻ったりと、なんだが外に出たくないようなお天気です。

夕食がすむ頃、ようやく風がやんだような静かな様子なので、すぐ傍の公園の桜を見に行きました。お母さんもあと片付けで濡れた手をふきながら、後ろから追いかけてきました。

「今年も咲いたね。」私が夜空に浮かぶ淡い花を見上げながら言いました。街灯の明かりに照らされて、なんだか凄みさえ感じるような綺麗さです。

前から沙夜の家の車が通って来て、公園から大きくせり出した枝の下を走りぬけていきました。「そういえば、潤君も高校生だね。サッカーばっかりしてたと思ったけど、ちゃんと受かってよかったね」お母さんが顔を桜に向けたままで言いました。

もうまもなく学校が始まります。でも、すぐにGWが来るし、GWと言うと「はまぜん祭り(陶器市)」でまた賑やかになります。お天気が続きますように!そうつぶやきながらお母さんは先に家に戻ろうと小走りで帰っていきました。


製品情報

卵殻手

side01

古平戸

side02

kanyou

kanyou